湾内の小島に湧く絶景の露天風呂、
ホテル専用の送迎ボートで行く温泉宿

 

2018年1月2日(火)。
和歌山県は紀伊勝浦にあります、南紀勝浦温泉の【ホテル中の島（※現在：碧き島の宿　熊野別邸 中の島）】に日帰り入浴で立ち寄りました。
南紀勝浦温泉は、和歌山県東牟婁郡那智勝浦町にありまして、
元々は勝浦温泉の呼称でしたが千葉県の勝浦と区別するために、
近年では南紀勝浦温泉という名称が一般的に使用されています。
そしてこちらの【ホテル中の島】は、
紀の松島と呼ばれる風光明媚な海の湾内の小島に湧く温泉です。
従って、ホテル専用のボートでしか行くことが出来ない特別な場所にある温泉宿です。
南紀白浜と並ぶ和歌山県を代表する温泉地で、
島が丸ごと全部ホテルの敷地になっていて、
島を取り囲む様にホテルの施設が建てられています。

 

宿の紹介

ホテル中の島は、和歌山県那智勝浦町の南紀勝浦温泉にある温泉宿です。
※現在は碧き島の宿　熊野別邸 中の島という名称に変わっています。
前述のとおり、ホテル専用の送迎ボートでしか行くことが出来ない小島にあり、
海にせり出した絶景露天風呂『紀州潮聞之湯』が名物の温泉宿です。
ホテル専用のボートでしか行けませんが、
遠い場所にあるわけではなく湾内の小島にあるため、
勝浦港にある専用の桟橋の乗り場から片道10分弱の距離にあります。
なので、桟橋の乗り場からホテルが見える場所にあります。
そしてなんと、ホテルの玄関正面が船着き場になっています！
こちらの「ホテル中の島」には、

・内湯（男女）
・絶景露天風呂『紀州潮聞之湯』（男女）

2つの浴室があります。
一見、浴室が分かれているような印象がありますが、
実は内湯と露天風呂は浴室の中で連絡通路で繋がっています。

 

ホテル専用送迎ボートの乗り方

まずは勝浦港にあるボート乗り場を目指します。
ボート乗り場は、JRの紀伊勝浦駅から商店街のアーケードを通り抜けて、
その先にある勝浦港の向かって左手側にあります。
こちらのボート乗り場は、
同じ南紀勝浦温泉の「ホテル浦島」との共同のボート乗り場になっています。

 

ボート乗り場の桟橋です。
左手奥側が「ホテル中の島」、左手前側が「ホテル浦島」の乗り場になっています。
ちなみに、両方共にボートでしか行くことのできない温泉宿で、
「ホテル中の島」は湾内の独立した小島、
「ホテル浦島」は湾の半島の先端部分で一応陸続き、
という立地になっています。

 

「ホテル中の島」のボートです。
こちらで10分程で旅館に到着です。

 

到着しました。
ホテルの従業員の方々がお出迎えしてくれます。

 

ホテル内の紹介

船着き場のすぐ正面にホテルの玄関があります。
ホテルは小島を一周するように施設が連なっていて、
連絡通路でぐるっと一周が出来るようになっています。

 

玄関を入った正面のエントランスです。
訪問したのが正月でしたので、鏡餅がありました。

 

フロントは、エントランスを入って左手にあります。

 

こちらがフロントです。
まだ時間が早いので、かなり空いてました。

 

温泉は、フロントは逆側の玄関から入って右手奥にあります。

 

玄関を入って、すぐ右手にはロビーがあります。

 

ホテルの外観が描かれた絵もあります。
小島を一周して取り囲む様にホテルが建てられているのがわかります。
パット見は写真と見分けがつかないくらいのクオリティですね。

 

曲がりくねった角を抜けて、通路沿いに進んでいきます。

 

ホテル内のスナック店を通り過ぎて、そのまま通路を奥までいきます。

 

浴室の入口は2か所

通路が突き当たって左に曲がった所に大浴場である内湯の浴室の入口があります。
男湯が左側、女湯が右側になっています。

 

暖簾をくぐると階段があって、２階に上がります。

 

階段を上がって、すぐ左手に浴室があります。

 

上記の入口とは別に、絶景露天風呂『紀州潮聞之湯』専用の入口もありますので、
そちらもご案内します。
内湯の入口を通り過ぎて、
そのまま通路を奥に行くとトンネルがあります。

 

トンネルを抜けた先の右手に露天風呂専用の入口があります。

 

こちらが絶景露天風呂『紀州潮聞之湯』側の浴室の入口です。
入口は2つありますが、
中で繋がっているので、どちらを利用しても問題ありません。

 

■温泉分析書と泉質の解説

■温泉分析書。
泉温：50.3℃
pH：7.7
成分総計：9,713mg/kg
泉質名：含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉（硫黄型）（弱アルカリ性・等張性・高温泉）
泉質別適応症：アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、慢性湿疹、表皮化濃症、冷え性、皮膚乾燥症

■泉質の解説
成分総計の量が多く塩類泉の濃度が濃いめの硫黄型の硫黄泉です。
陰イオンである硫化水素イオンが主成分の硫黄型ではありますが、
硫化水素ガスも1.1mgと療養泉の基準値の半分以上を含んでいることから、
硫黄臭もかなりします。
硫黄泉で成分総計の量が約10,000mg/kg近くもあるので、
泉質自体は珍しくありませんが、組み合わせとしては珍しいタイプの泉質ですね。
成分総計の量は劣りますが、青森の三内温泉と同じ泉質です。
弱アルカリ性に加えて硫黄泉でもあるので美肌効果があり、
塩化物泉で保湿効果でコーティングもしてくれる泉質の温泉です。
島内に6本も源泉があり、毎分560ℓ・一日で800tもの湯量を誇ります。
味は食塩泉の甘しょっぱい味がします。
トロみがあり、ツルツルのお湯の感触でした。
時間が経つと乳白色のにごり湯になっていることもありますが、
この日は清掃直後の時間に取材させていただきましたので、
お湯が新鮮な状態で、青みがかった透明なお湯でした。

 

大浴場（内湯）

こちらが大浴場（内湯）の浴槽です。
大きな浴槽で、窓も大きくなっており、
内湯からでもすぐ外の勝浦港の海の景観を楽しむことが出来ます。

 

湯口です。
湯量はかなり豊富で、ドバドバかけ流されていました。

 

お湯の色は源泉かけ流しで源泉に近い位置にあるので、
とても新鮮で青っぽい透明なお湯でした。

 

■絶景露天風呂『紀州潮聞之湯』へは専用通路で

内湯の洗い場の片隅に、露天風呂に通じる通路の出入り口があります。

 

扉を出ると、すぐ右手に下に降りる階段があります。

 

階段を下りると、トンネルの通路が続いています。
この先に露天風呂があります。

 

絶景露天風呂『紀州潮聞之湯』

そして、こちらが絶景露天風呂『紀州潮聞之湯』です！
海の波打ち際に露天風呂がせり出す形で浴槽が造られています。
したがって、眺望と景色がともに抜群に素晴らしいです。
岩風呂の浴槽で、棚田の様に3段に浴槽が分かれています。
それぞれ浴槽の泉温が違っています。

 

上段の洞窟風呂の奥から湧出する温泉のお湯が段状の浴槽に上から順番にかけ流されており、
そのため上段の洞窟風呂が熱め、中段が適温、下段がぬるま湯となっています。

 

露天風呂にもちゃんと洗い場が設置されています。
ただ、完全に屋外にあるので、冬は寒いかもしれませんね。

 

上段はご覧の様な洞窟風呂になっています。

 

洞窟風呂の内側です。
照明はありませんが、意外と明るいです。

 

壁側の真ん中辺に湯口があって、
常にボコボコと音を立ててお湯が湧出しています。
洞窟風呂なので、ボコボコという音が反響してとても臨場感があります！
湯量はとっても多いですね。

 

お湯の色は青みがかった透明なお湯でした。
硫黄泉で透明感があるのは、新鮮なお湯である証拠です。

 

洞窟風呂から外の海側の眺めです。

 

中段の浴槽から、外海の方角の眺めです。
露天風呂の前の海が遊覧船の運行ルートになっているので、
たまに遊覧船が通過するシーンを眺めることも出来ます。
ただし、こちらから見えるということは、向こうからも丸見えなのですｗ
ちなみに、男湯と女湯で、
男湯は内湯が2階で露天風呂は1階、
女湯は内湯が1階で露天風呂は2階という感じで、
クロスしている構造になっているようです。

 

露天風呂の浴槽から身を乗り出すと、
こんな風景です。
内海なので、比較的に波は穏やかです。
さざなみの音を聞きながらお湯につかることが出来ます。

 

中段の浴槽の奥側です。
写ってはいませんがこの右手に内湯に繋がる通路があり、
内湯から来る場合はここに出てきます。

 

左側の浴槽が一番下の下段の浴槽です。
泉温は、かなりぬるくなっているので長湯をしたい場合にこちらの浴槽につかると良いですね。

 

天気も快晴で、
絶好の露天風呂日和になりました。
中段の浴槽が一番浴感が良かったです。

 

■ガラパン’s　Check

紀の松島と呼ばれる風光明媚な海の波打ち際に露天風呂があり、
何時間でもつかっていたいと思えるほどロケーションは抜群です。
湯量がとても多く毎分560ℓ・一日で800tもの湯量で、
常にドバドバ・ボコボコとお湯が提供されています。
そこまでの秘境という程ではありませんが、
人家の無い湾内の小島にあることから、
秘湯の雰囲気は充分に味わうことが出来るでしょう。
また、ホテルのある島の頂上には展望台などもあって、
絶景を眺めることが出来るのもポイントです。
送迎のボートでしか行くことが出来ないということで、
ボートに乗るところからテンションが上がります。
日帰りの場合、入浴料がかなり高いですが、
送迎ボートの維持管理費等を考慮すると仕方がないですね。
なので宿泊向きの温泉ということで宿泊の方がよりおすすめですが、
日帰り入浴でも高い値段を補って余りある温泉だと思います。
ぜひぜひ一押しの温泉宿です。

ロケーション：★★★★★
湯使い：★★★★
湯量：★★★★★
秘湯度：★★★★
おすすめ度：★★★★★

 

南紀勝浦温泉/ホテル中の島（現在：碧き島の宿　熊野別邸 中の島）

HP：碧き島の宿　熊野別邸 中の島【公式】｜和歌山 島の温泉宿 南紀勝浦温泉 (kb-nakanoshima.jp)

〒649-5334
和歌山県東牟婁郡那智勝浦町大字勝浦1179-9
TEL：0735-52-1111

・日帰り入浴で利用
営業時間：15:00～20:00
入浴料：大人(中学生以上)2,000円　小学生1,000円　幼児無料